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[ 関西 ] 荷物を蹴る

大阪のD運送会社の構内での出来事を目撃していた古賀から聞いた話。
D社に積込みにきていた運転手が、何の腹いせか積込み荷物を蹴飛ばしていた。この報告を受けたD社のY専務は無性に腹がたってきた。Y専務はそのドライバーの対して烈火のごとく怒り「君がうちにきて、うちの荷物を蹴飛ばしたことは絶対に許せない。君がうちの社員と殴り合っても俺は一切腹が立たないが、我々の生活の糧である、命より大事な荷物を蹴ることは絶対に許せない。」おさえの効かなくなった専務はさらに言葉を続けて「俺は無性に君を殴りたくなった、これからお互いの会社の立場を忘れて、肩書きのない裸の人間として殴りあいたい。君の会社にはこの事を一切言うつもりもない。この場で決着を付けたい。」そして大勢の社員の取り囲む中、二人の殴り合いがおこわれた。
荷物を蹴飛ばした運転手に対し、その彼が所属する運送会社にクレームを出すことは簡単で、確実に会社で注意も受けるだろう。でもその方法をY専務は取りたく無かった。クレームを出すと、運転手も彼の立場で必ず上司に言い訳もするし、ややもするとD社への日頃からの不満も言うかもしれない。体を張って人間同士で向かい合った専務の姿を目撃した働く仲間は、「荷物の大切さ」をこの場面とつなげて一生忘れる事はないと思う。
総合トラック(株)

[02.09.03]